|
「湿り空気線図の基本 1」 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
「相対湿度」 |
|
|
湿り空気の比重量と飽和空気の比重量との比。または湿り空気中の水蒸気
の分圧と |
|
同じ温度における飽和湿り空気中の分圧との比。 |
|
|
一般に湿度とは相対湿度をいう場合が多い。 |
|
|
|
「絶対湿度」 |
|
|
湿り空気に含まれている水分の量と乾き空気の量との重量割合。 |
|
|
単位はkg/kg(DA) |
|
|
|
「湿り空気線図の意味」 |
|
|
|
① |
横軸は、乾球温度で、右に行くほど温度が高くなる。(加熱) |
|
|
(試験では、高い低いの表示はないこともある) |
|
|
|
|
|
② |
縦軸は、絶対湿度で、上に行くほど湿度が高くなる。(加湿) |
|
|
(試験では、高い低いの表示はないこともある) |
|
|
|
|
|
③ |
上の図の矢印の中心をOとすると、 |
|
|
Oから右へ向かう線(矢印)の意味は、空気が加熱されたことを意味する。 |
|
|
同じくOから各方向への意味は、上の図の通りである。 |
|
|
(試験では、矢印ではなくただの線で表示される事が多い) |
|
|
|
|
|
【問題】 中心点Oから右上へ向かう線は何を意味しているか。 |
|
|
【答】 空気が加熱及び加湿されたという意味である。 |
|
|
|
以上の基本を踏まえて、過去問にチャレンジ |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
次の湿り空気線図上に示した空気状態の変化の3つのプロセスとその加湿装置との組合せとして、最も適当なものはどれか。 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
蒸気加湿 |
水加湿 |
パン型加湿 |
|
|
(1) |
1
----------- 2 ----------- 3 |
|
(2) |
3
----------- 1 ----------- 2 |
|
(3) |
1
----------- 3 ----------- 2 |
|
(4) |
2
----------- 3 ----------- 1 |
|
(5) |
3
----------- 2 ----------- 1 |
|
____________________
(4) 先ずは矢印の向きに関してを検討してみましょう。
1.矢印1.2.3は上方を向いている、その意味は。
→加湿されたという事。
2.矢印1は右上、矢印2はほぼ真上、矢印3は左上を向いている。その意味は。
→矢印1は加熱、矢印3は冷却されたことを意味している。
3.以上より湿り空気線図から読み取れることは、
矢印1は加湿及び加熱(乾球温度が上昇)され、
矢印2は加湿され温度変化はほぼ無く、
矢印3は加湿及び冷却(乾球温度が下降)ということになる。
本問では、上記の特徴から加湿装置を選択する問題です。
また、加湿装置の知識も必要です。
加湿装置は、蒸気式と水噴霧式、気化式の3つに大別されます。
ここでは各方式の特徴は割愛しますが、問題の答えは
1はパン型加湿
(蒸気式で、空調機内に組み込まれた小型の電熱式のもの)
電熱器が空調機内に置かれるため、加熱による温度上昇がある。
2は蒸気加湿
(蒸気式で、蒸気ボイラ等で製造された蒸気を用いて加湿する方式 )
3は水加湿
(「水噴霧式」と「気化式」に大別され、水を常温のまま気流と熱交換させ
加湿する方式の総称 )
加湿に要するエネルギーを周囲の空気から奪うために、加湿により
空気温度が下降する。
加湿装置の説明が入った為説明が長くなりましたが、
湿り空気線図の基本を理解しましょう。
____________________ |
|
|
|
|
|
応用問題 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
下の図は暖房時の空調調和システムのプロセスを湿り空気線図上に示したものである。次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。ただし、A点は外気の状態を示す。 |
|
|
|
|
 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
(1) |
Cは、取入外気と室内還気の混合状態を表す。 |
|
(2) |
DEの変化は、蒸気加湿を示している。 |
|
(3) |
EFの変化は、空気調和機から部屋までダクトで空気を運ぶ間の熱損失を表している。 |
|
(4) |
加湿負荷は、bで表示される。 |
|
(5) |
空気調和機の過熱コイル負荷は、dで表示される。 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
____________________
(5) 矢印で表すと
 *各点の状態を説明すると
・問題文にA点は外気の状態とある。
(説明がなくても暖房時なので、外気は一番低い温度の状態なので、A点が外気だとわかる。)
・A点の外気と、室内からの還気B点がC点で混合される。
・混合空気が加熱されD点へ、それが加湿されてE点へ、それが室内に吹き出されるF点。
・それが還気B点されて、C点で混合するを繰り返す。
以上を踏まえて問題を検討する
(1)上記のとおり正解
(2)上へ向かっているので加湿され、垂直より右へ傾いているので、加熱されている。正解。
(3)上記のとおり正解
(4)加湿負荷は、上記説明のとおり、D-E点でb で正解
(5)間違い。加熱負荷は、上記説明のとおり、C-D点であるので、a であり、b ではない。
____________________ |