2024年度 過去問セレクト模試

 7 ねずみ・昆虫  (出題数15問) 

 問題166
蚊の生態に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。

  (1)日本のヒトスジシマカは、冬季は成虫のステージで越冬する。
  (2)アカイエカは、主に建築物内の浄化槽、汚水槽、湧水槽等で発生する。
  (3)ヒトスジシマカは、ヒト以外にも多種多様な動物を吸血源としている。
  (4)コガタアカイエカの発生源は小さな水域であり、空き缶や古タイヤ等によく発生する。
  (5)同一期間におけるアカイエカとヒトスジシマカの移動距離は、ほぼ同程度である。


 問題167
ゴキブリの防除に関する次の記述のうち,最も不適当なものはどれか。

 (1)チャバネゴキブリでは,毒餌への喫食抵抗性を示す個体が知られている。
 (2)ULV処理は,室内空間に薬剤を充満させて処理する方法である。
 (3)残留処理は,薬剤を経口的に取り込ませることをねらった処理法である。
 (4)防除に先立ち,ゴキブリの生息密度調査を行うことは重要である。
 (5)ビレスロイド剤は,ゴキブリに対してフラツシング効果を示す。


 問題168
ゴキブリの生態に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

 (1)ゴキブリは、潜み場所として、暗く、暖かく、湿気が多く、狭く、餌や水場に近いところを好む。
 (2)ゴキブリの潜伏場所や歩く場所における排泄物による汚れのことを、ローチスポットという。
 (3)ゴキブリは、什器や壁等の緑や隅を好んで通る傾向が強い。
 (4)ゴキブリ指数とは、微量な薬剤のフラッシング効果により物陰から飛び出てくる数を指数化したものである。
 (5)ゴキブリは、幼虫、成虫ともに同じ場所で活動し、同じ食物を摂取する。


 問題169
ゴキブリの防除に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

 (1)薬剤は、生息場所を中心に、ある程度広範囲に処理することが望ましい。
 (2)防除作業後には、効果判定調査を行うことが重要である。
 (3)毒餌処理に用いられる薬剤には、デイートやイカリジンを有効成分とした製剤がある。
 (4)よく徘徊する通路などに、残効性の高い有機リン剤やビレスロイド剤を処理する。
 (5)ペルメトリンを有効成分とする水性乳剤をULV機で散布すると、追い出し効果が期待できる。


 問題170
害虫に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

 (1)ニセケバエ類は、鉢植の肥料に用いられる油粕(あぶらかす)などから発生する。
 (2)ネコノミは、イヌにも寄生する。
 (3)ツマアカスズメバチは、特定外来生物に指定されている。
 (4)シバンムシアリガタバチの成虫は、乾燥食品や建築材料を餌とする。
 (5)トコジラミは、夜間吸血性である。


 問題171
殺虫剤の有効成分とその防除対象害虫との組合せとして,最も不適当なものは次のうちどれか。

 (1)フィプロニル --- チャバネゴキブリ幼虫・成虫
 (2)フェノトリン --- アカイエカ幼虫
 (3)プロベタンホス --- トコジラミ幼虫・成虫
 (4)ジクロルポス --- チカイエカ成虫
 (5)ビリプロキシフェン --- イエバエ幼虫


 問題172
害虫に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

 (1)コナチャタテ類の防除では、餌となるカビの発生を抑えることが必要である。
 (2)ヒメマルカツオブシムシは、フェロモンによって誘引される。
 (3)マルカメムシの防除では、食草となるクズなどの除去が有効である。
 (4)チョウバエ類の幼虫に対する殺虫剤の効力は、一般に蚊と比較して高い。
 (5)イエバエは、薬剤抵抗性を獲得している集団が報告されている。


 問題173
クマネズミに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

 (1)警戒心が強く、粘着トラップによる防除が難しい。
 (2)都心のビル内では、優占種となっている。
 (3)運動能力に優れており、電線やロープを渡ることができる。
 (4)ドブネズミと比べて雑食の傾向が強い。
 (5)尾は体長より長く、耳は大きくて折り返すと目をおおう。



 問題174
ねずみ用の薬剤に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

 (1)ブロマジオロン製剤は、動物用医薬部外品として承認されている。
 (2)ジフェチアロールは、第2世代の抗凝血性殺鼠剤である。
 (3)粉剤は、餌材料にまぶして、毒餌として利用することができる。
 (4)リン化亜鉛は、致死させるために、複数回摂取させる必要がある。
 (5)カプサイシンは、忌避剤で、かじり防止などの目的で使用される。


 問題175
殺鼠剤やその剤型に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

 (1)ジフェチアロールは、ワルファリンに対する抵抗性を獲得したネズミに対しても有効である。
 (2)クマテトラリルは、第2世代の抗凝血性殺鼠剤である。
 (3)シリロシドは、急性殺鼠剤である。
 (4)粉剤は、餌材料にまぶして毒餌を作製するのに使用することができる。
 (5)ブロマジオロン製剤は、建築物衛生法に基づく特定建築物内では使用できない。


 問題176
殺虫剤・殺鼠剤に関する次の記述のうち,最も不適当なものはどれか。

 (1)昆虫体内の加水分解酵素などが,殺虫剤の解毒に関わっている。
 (2)殺鼠剤の安全性は,毒性の内容や強弱,摂取量,摂取期間によって決まる。
 (3)殺鼠剤の多くは,選択毒性が低く,ヒトに対しても毒性を示す。
 (4)殺鼠剤には,劇薬,毒薬に該当する製剤がある。
 (5)薬剤を実験動物に投与して求めたLD50値は,殺虫剤の急性毒性の評価基準となる。


 問題177
殺虫剤・殺鼠剤に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

 (1)昆虫の変態等の生理的な変化に影響を与え、その他の生物に影響が小さい薬剤が防除に利用されている。
 (2)有効成分の毒性と安全性は、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律によって
   定められた基準によりチェックされている。
 (3)毒薬に該当する衛生害虫用の殺虫剤はない。
 (4)ある殺虫剤の毒性がヒト又は動物と昆虫の間であまり変わらないことを、選択毒性が高いと表現する。
 (5)薬剤の安全性は、毒性の強弱や摂取量等によって決まる。


 問題178
建築物衛生法に基づくねずみ・昆虫等の防除に関する次の文章の[ ]内に入る語句の組合せとして、最も適当なものはどれか。

  ねずみ等の防除においては、IPM(総合的有害生物管理)の理念に基づく防除を実施しな ければならない。この防除に
  おいては、[ ア ]や[ イ ]、防除法の選定、[ ウ ]等が重要視され、 防除法の選定においては、[ エ ]や
  侵入防止対策を優先的に検討する必要がある。

     ア          イ           ウ           エ
 (1)使用薬剤の選定     防除目標の設定     利用者の感覚的評価     発生時対策
 (2)生息密度調査      防除目標の設定     生息指数による評価     発生時対策
 (3)使用薬剤の選定     化学的対策        使用薬剤の種類       発生時対策
 (4)生息密度調査       防除目標の設定     生息指数による評価     発生予防対策
 (5)発生時対策       化学的対策        利用者の感覚的評価     発生予防対策


 問題179
ねずみ・昆虫等の防除に関する次の記述のうち,最も不適当なものはどれか。

 (1)ペストコントロールには,ベクターコントロールとニューサンスコントロールの二つの側面がある。
 (2)防除は,発生時対策より発生予防対策に重点を置いて実施する。
 (3)IPM(総合的有害生物管理)による,ねずみ・昆虫等の対策に当たって設定される維持管理水準値は,該当建築物又は
   該当場所ごとに設定することができる。
 (4)ねずみ・昆虫等に対する対策を行った場合は,対象生物の密度調査などにより,その効果について客観性のある評価を行う。
 (5)IPM(総合的有害生物管理)における「措置水準」とは,放置すると今後問題になる可能性がある状況をいう。


 問題180
害虫や薬剤に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

 (1)殺虫剤抵抗性は、同一の殺虫剤が繰り返し使用されることによる淘汰によって発達する。
 (2)昆虫等に対する不快感の程度は、第三者による客観的な判断が困難である。
 (3)昆虫成長制御剤(IGR)による羽化阻害の効力はKT50で評価される。
 (4)建築物内に発生する昆虫などが喘息のアレルゲンになることがある。
 (5)吸血害虫の中には、幼虫、雌・雄成虫ともに吸血する種類がある。