2 建築物の環境衛生 (出題数25問) |
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人体の熱放散 | |||||||||||||||||||||
産 熱 --- 筋肉や肝臓等の働き | |||||||||||||||||||||
放 熱 --- 皮膚、呼吸等 | |||||||||||||||||||||
・人体からの放熱量の45%は放射による | |||||||||||||||||||||
・血管は、寒さに対して収縮し、暑さに対して拡張する | |||||||||||||||||||||
・体温は、産熱と放熱とが平衡を保つことで一定に保たれる | |||||||||||||||||||||
人体各部の温度 | |||||||||||||||||||||
シェル温度(顔面・手足等の温度) | |||||||||||||||||||||
体表面温度---環境の影響を受けやすい | |||||||||||||||||||||
コア温度(直腸・舌下等の温度) | |||||||||||||||||||||
深部体温---恒常性を保っている | |||||||||||||||||||||
冷房障害対策 | |||||||||||||||||||||
・風速(気流)の速さを抑える | |||||||||||||||||||||
・男子より女性に多い | |||||||||||||||||||||
・女性は足元が冷えないようにする | |||||||||||||||||||||
・長時間冷やされると起きやすい | |||||||||||||||||||||
・女性の快適温度は男性よりも1~2℃高い。 | |||||||||||||||||||||
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アスベスト | |||||||||||||||||||||
・アスベスト(石綿)は、天然のケイ酸塩鉱物の総称 | |||||||||||||||||||||
・一般的なものは、クリソタイルである | |||||||||||||||||||||
・耐熱、耐久、絶縁性に特性から、建築の壁や天井等の防火、吸音確保 | |||||||||||||||||||||
のため用いられてきた | |||||||||||||||||||||
・じん肺、肺がん、悪性中皮腫の原因 | |||||||||||||||||||||
・喫煙との相乗作用が示唆されている | |||||||||||||||||||||
ホルムアルデヒド | |||||||||||||||||||||
・シックビル・ハウス症候群の原因の1つ | |||||||||||||||||||||
・常温--無色の気体。 | |||||||||||||||||||||
・水やアルコールに溶けやすい。35~38%水溶液はホルマリンと呼ばれる。 | |||||||||||||||||||||
・毒性、刺激性が強い | |||||||||||||||||||||
・光化学スモッグの一つ | |||||||||||||||||||||
・合成樹脂、接着剤、化粧品、防腐剤等の原料 | |||||||||||||||||||||
濃度 | 影響 | ||||||||||||||||||||
0.01 ppm | 結膜の刺激 | ||||||||||||||||||||
0.03~0.05 ppm | 中程度の目の刺激 | ||||||||||||||||||||
0.08 ppm | WHOの基準 | ||||||||||||||||||||
シックビル症候群 | |||||||||||||||||||||
原因:気密化が進んだ結果、室内空気環境が悪化 | |||||||||||||||||||||
・ほとんどの場合ビルを離れると解消する | |||||||||||||||||||||
・症状との因果関係は明確ではない | |||||||||||||||||||||
アレルギー | |||||||||||||||||||||
・アレルギー --- 本来は体を守る免疫反応が、体に不利益な反応となって | |||||||||||||||||||||
現れる症状 | |||||||||||||||||||||
・アレルゲン --- 体内でアレルギー反応を起こす物質 | |||||||||||||||||||||
労働安全衛生法 (酸素濃度) | |||||||||||||||||||||
・空気中には約20%存在 | |||||||||||||||||||||
・酸素欠乏 --- 酸素濃度が18%未満 | |||||||||||||||||||||
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一酸化炭素・二酸化炭素に関すること | |||||||||||||||||||||
「一酸化炭素」 | |||||||||||||||||||||
・常温常圧では無色無臭の気体 | |||||||||||||||||||||
・ヘモグロビン親和性は、酸素の200倍以上。 | |||||||||||||||||||||
・有機化合物の不完全燃焼による、無味無臭の窒息性のガス。 | |||||||||||||||||||||
「血中ヘモグロビン濃度」 | |||||||||||||||||||||
濃度(%) | 影響 | ||||||||||||||||||||
0~5 | 無症状 | ||||||||||||||||||||
10~20 | 前頭部の締め付け感。軽度の呼吸困難 | ||||||||||||||||||||
20~30 | 側頭部に軽・中程度の拍動性の頭痛 | ||||||||||||||||||||
30~40 | 激しい頭痛、めまい、嘔吐、判断力の低下、失神をきたす | ||||||||||||||||||||
50~60 | けいれんや無呼吸、昏睡 | ||||||||||||||||||||
60~70 | 昏睡とけいれん、ときに死亡 | ||||||||||||||||||||
70~80 | 呼吸中枢の抑制により死亡 | ||||||||||||||||||||
「二酸化炭素(炭酸ガス)」 | |||||||||||||||||||||
・常温常圧では無色無臭の気体 | |||||||||||||||||||||
・人の呼気には約4%存在する | |||||||||||||||||||||
・通常の大気中には0.03%(300ppm)程度含まれている | |||||||||||||||||||||
・室内空気汚染の指標として用いられる | |||||||||||||||||||||
音に関すること | |||||||||||||||||||||
・人間の耳の可聴範囲は20Hz~2万Hz(20kHz) | |||||||||||||||||||||
・人の聴覚は4kHz付近の音に最も敏感 | |||||||||||||||||||||
・騒音性の難聴は4kHz付近の聴力低下から始まる | |||||||||||||||||||||
・加齢による聴力の低下は、高い周波数の音から始まる | |||||||||||||||||||||
・音の三要素とは、音の大きさ、音の高さ、音色 | |||||||||||||||||||||
S/N比 | 信号対雑音比。聞きたい音と騒音とのレベル差をいい、10dB以上であれば聞こえやすい音である。 | ||||||||||||||||||||
C5デップ | 騒音性難聴の特徴。縦軸に聴力レベル、横軸に周波数をとってグラフで聴力を調べると5番目のCの音(4186Hz)付近の聴力が低下し、グラフにくぼみができることからそう呼ばれる。 | ||||||||||||||||||||
A特性音圧レベル | 等ラウドネス曲線を基に、物理量である音圧レベルを人の聴覚の周波数特性を考慮して、聴覚系の周波数特性に補正した尺度 | ||||||||||||||||||||
オクターブ | 2音の周波数が2倍になる間隔をいう | ||||||||||||||||||||
振動に関すること | |||||||||||||||||||||
振動感覚閾値 | 地震の震度段階0(無感)の限界に相当する55dBである | ||||||||||||||||||||
レイノー現象 (白ろう病) |
寒冷地で、手持振動工具による局所振動の影響で起こる指の皮膚の血行障害 | ||||||||||||||||||||
全身振動 | 鉛直振動と水平振動に分けて測定・評価される 人は鉛直振動のほうが水平振動より敏感に感じる |
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振動による感覚 | 鉛直振動では、4~8Hzの振動が最も感じやすい 水平振動では、1~2Hzの振動が最も感じやすい |
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振動レベル | 振動の加速度レベルに振動感覚補正を加えたもの 単位 : dB |
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光環境と視覚 | |||||||||||||||||||||
杆体細胞 --- 暗いときに働く。光に敏感。 | |||||||||||||||||||||
錐体細胞 --- 明るいときに働く。色を感じることが出来る。 | |||||||||||||||||||||
赤・青・緑の光に反応する3種類の細胞がある | |||||||||||||||||||||
・人の視力は、照度が0.1 Lx付近で大きく変化する。 | |||||||||||||||||||||
・人が新聞の字が読めるのは照度が1 Lx以上、色を識別できる照度は約3 Lx以上 | |||||||||||||||||||||
・グレア: 高輝度の光源などの存在により視力の低下や不快がもたらされること | |||||||||||||||||||||
・グレアは、光源の輝度が高く背景の輝度が低いほど起こりやすい | |||||||||||||||||||||
・グレアは、照度が高いほど起こりやす | |||||||||||||||||||||
・視野を囲む30°以内にある光源は特にグレアを起こしやすい | |||||||||||||||||||||
「色彩」 | |||||||||||||||||||||
・色彩の三属性とは、色相、明度、彩度 | |||||||||||||||||||||
色 相 | 波長差による色合い | ||||||||||||||||||||
明 度 | 明るさを表わす | ||||||||||||||||||||
彩 度 | 鮮やかさの度合い | ||||||||||||||||||||
・暖色は近づいて、寒色は遠ざかって見える | |||||||||||||||||||||
・明るい色は軽く、暗い色は重く感じる | |||||||||||||||||||||
「照度基準」 | |||||||||||||||||||||
製図室、事務室(窓外が明るい場合) | 750~1,500 Lx | ||||||||||||||||||||
玄関ホール(昼間) | |||||||||||||||||||||
会議室、事務室、役員室 | 300~750 Lx | ||||||||||||||||||||
集会室、食堂、EVホール | 200~500 Lx | ||||||||||||||||||||
書庫、電気室 | 150~300 Lx | ||||||||||||||||||||
廊下、階段 | 100~200 Lx | ||||||||||||||||||||
更衣室、倉庫、休憩室 | 75~150 Lx | ||||||||||||||||||||
屋内非常階段 | 30~75 Lx | ||||||||||||||||||||
電磁波に関すること | |||||||||||||||||||||
「可視光線」 波長が380nm(0.38μm)~780nm(0.78μm) | |||||||||||||||||||||
「紫外線」 波長が(10nm~)380nm(0.38μm)未満の電磁波 | |||||||||||||||||||||
・皮膚表層で吸収される | |||||||||||||||||||||
・影響 --- 皮膚の紅班、電気性眼炎(角膜炎) | |||||||||||||||||||||
・UV-B 280~315nm :ドルノ線(健康線) --- ビタミンDの形成作用 | |||||||||||||||||||||
「赤外線」 波長が780nm(0.78μm)を超える(~0.1mm)電磁波 | |||||||||||||||||||||
・皮膚透過性が大で身体深部に達する | |||||||||||||||||||||
・影響 --- 熱中症、慢性曝露による白内障 | |||||||||||||||||||||
「レーザー」 --- 位相のそろった単一波で、指向性、集束性の優れた光線 | |||||||||||||||||||||
「電離放射線」 | |||||||||||||||||||||
・電離放射線:電磁波(γ線、X線)と粒子線(α線、β線、中性子線) | |||||||||||||||||||||
・単位: | ベクレル(Bq) --- 放射能の強さ | ||||||||||||||||||||
シーベルト(Sv) --- 生体の吸収線量 | |||||||||||||||||||||
<生態影響> | |||||||||||||||||||||
胎児奇形、甲状腺がん、脱毛、白内障、白血病、不妊 | |||||||||||||||||||||
人と水に関すること | |||||||||||||||||||||
・身体中の水分は体重の50~70% | |||||||||||||||||||||
・一般に男性より女性の方が体内の水分量は少ない | |||||||||||||||||||||
・人が必要とする水分の量は1日約1.5Lである | |||||||||||||||||||||
・成人が1日に排出する尿の量は、1~2Lである | |||||||||||||||||||||
・体内で生成された老廃物の排泄の為、1日に最低0.4~0.5Lの尿が必要 | |||||||||||||||||||||
・体内における食物の代謝過程で生成される水は、1日約0.3Lである | |||||||||||||||||||||
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感染症と病原体の種類A | |||||||||||||||||||||
分 類 | 大きさ | 感染症 | |||||||||||||||||||
ウイルス | 10~400nm | 痘瘡、麻しん、B型肝炎、インフルエンザ、日本脳炎 | |||||||||||||||||||
リケッチア | 300~500nm | 発疹チフス、つつが虫病 | |||||||||||||||||||
細菌 | 1μm前後 | コレラ、赤痢、腸チフス、ペスト、結核、レジオネラ症 | |||||||||||||||||||
真菌 | 1~10μm | カンジダ症、白せん症 | |||||||||||||||||||
スピロヘータ | 6~15μm | 梅毒、ワイル病 | |||||||||||||||||||
原虫 | 20~500μm | マラリア、クリプトスポリジウム症 | |||||||||||||||||||
病原体の感染経路A | |||||||||||||||||||||
・つつが虫病 --- 四類感染症(媒介動物感染:リケッチア) | |||||||||||||||||||||
・クリプトスポリジウム --- 五類感染症(食物・水系感染:原虫) | |||||||||||||||||||||
・腸管出血性大腸菌感染症 --- 三類感染症(食物などを経口摂取:細菌) | |||||||||||||||||||||
・レジオネラ症 --- 四類感染症(空気感染:細菌) | |||||||||||||||||||||
・ペスト --- 一類感染症(媒介動物感染:細菌) | |||||||||||||||||||||
・結核 --- 二類感染症(空気感染:細菌) | |||||||||||||||||||||
菌は体内で数年から数十年生存する | |||||||||||||||||||||
水系染症 | 腸チフス、コレラ、赤痢、ポリオ、クリプトスポリジウム | ||||||||||||||||||||
空気感染 | レジオネラ症 | ||||||||||||||||||||
媒介動物感染 | 日本脳炎、マラリア、発疹チフス | ||||||||||||||||||||
薬液消毒剤に関すること | |||||||||||||||||||||
・滅菌 --- 有害・無害を問わず、対象物に存在しているすべての微生物および | |||||||||||||||||||||
ウイルスを死滅させるか除去すること。 | |||||||||||||||||||||
・消毒 --- 対象物に存在している病原性のある微生物を、その対象物を使用し | |||||||||||||||||||||
ても害のない程度まで減らすこと。 | |||||||||||||||||||||
品名 | 用途 | 効果 | |||||||||||||||||||
クレゾール | ほとんどの物 (飲食物、食器には不適) |
芽胞、ウイルスには無効 | |||||||||||||||||||
次亜塩酸ナトリウム | 井戸、水槽、し尿 その他廃棄物等 |
細菌、ウイルスに有効 | |||||||||||||||||||
ホルマリン | 衣服、寝具、ガラス器、木製品 | すべての微生物に有効 | |||||||||||||||||||
逆性石鹸 | 手指、ガラス器、金属器具 | 結核菌、ウイルスに無効 | |||||||||||||||||||
エタノール (エチルアルコール) |
手指、医療器具 | 殺菌力が強く毒性が低い 芽胞に効果がない |
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「計算問題」を参照 | |||||||||||||||||||||
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・たばこ対策は、健康増進法による | |||||||||||||||||||||
・たばこの害は、主流煙より副流煙の方が大きい。 |